どうやら中華ギアシリーズが好評なので第3弾です。
第1弾 : 中国製キャンプギアの実態と失敗しない購入法
第2弾 : コスパ最強から本格派まで : 中国アウトドアメーカー/ブランドのまとめ
安さが魅力の中華ギアですが、実は中国の通販サイトであるAliExpressで購入したものをアマゾンで販売(転売)されているケースがあることを知っていますか?
実際、キャンプ用品の分野では、アマゾンで中国業者が直接販売するようになってしまったため、最近ではAliExpress購入→アマゾン販売で儲けは出しにくくなっていると思いますが、以前は結構差額が大きくて、これをやっている人は多かったんです。
最近はむしろアマゾンのほうが安いものが多いのですが、いまだにAliExpressのほうが安い商品もまだまだ残っています。安さ以外の魅力としては、日本で売られていないものがあったりすることですね。
今回は、そういった商品のいくつかを紹介していきます。
返品・返金の仕組みは一応ありますが、アフターサポートは期待できません。
商品が届くのにもすごーく時間がかかります。届かないケースもあるようです。(僕は今の所届かなかったことはありません)
AliExpressでの購入はそういったリスクを承知の上で行うようにしてください。
AliExpressとは?
AliExpressは世界中から購入できる中国の通販サイト
AliExpressとは、中国のアリババグループが運営する通販サイトです。
アリババグループが運営するサイトはいくつかあり、その代表例は以下のようなものです。
- AliExpress : 中国国外の個人を主なターゲットとした通販サイト → 当記事で紹介するのはこれです
- Alibaba.com : 主にB to B (企業間取引)の仲介をするサイト → 個人で単品を購入するには向いていないです
- タオバオ : 中国国内のC to C(個人間取引)向けの取引サイト → 日本から購入するのはハードルが高いです(英語すら通じないです)
- 天猫Tmall : 中国国内の個人向け通販サイト → 日本から購入するのはハードルが高いです(僕は使ったことがありません)
事実上、日本から個人がなにか気軽に購入するときはAliExpressを使うことになります。価格的には上記の中では一番不利になっちゃいますが。。
もちろん入会は無料ですし、機械翻訳っぽいですけど一応日本語対応しています。
中国製品の品揃えはすごい そして安い 送料無料もあり
キャンプ用品に関わらず、中国製品の品揃えは充実しています。中華ギアシリーズ第二弾の記事で紹介したようなメーカー/ブランドでも、日本の通販で売られていない商品がたくさんありますが、そAliExpressではそれらの多くが販売されています。
もちろん価格は安いですし、送料も無料なケースは多いです。
※ 本体価格が安くても送料が有料で、合計すると逆に高くなっちゃっているケースもあるので注意してください。ヤフオクなどで問題になった、本体価格を安く見せる手法ですね。
暇つぶしにもよい
ウィンドウショッピングみたいな感じでしょうか。
日本ではあまり見かけない商品があったりするし、商品の数も膨大なのでなかなか飽きないです。
通学・通勤時の暇つぶしにも良いですよ。
使っていくうちに、自分がよくチェックしている分野の商品をレコメンドしてきたりするのですが、意外とここで新たな発見があったりします。
入会だけなら必要なのはメールアドレスだけで、その他の個人情報は不要(もちろん買い物をするなら発送先とかの情報は必要になります)なので、お試しに登録してみるのもいいと思います。
AliExpressが安いかもしれない製品
ものの価格は変動するので、常にAliExpressのほうが日本国内の通販より安いとは限りませんが、「大抵の場合」AliExpressが安いと思われる製品をいくつか紹介していきます。
粗悪品・不良品をつかまされるリスクは日本の通販よりずっと高いです。(一応ちゃんとした補償制度はあります)
「ダメならダメでそれをネタにすればいいや」くらいの気持ちで買えるものを買うくらいにとどめておいたほうがいいと思います。
急ぎの買い物では使わないほうが無難です。
Naturehikeのテント全般
※ いろいろなショップが販売しているのでもっと安いところもあるかもしれません。
→ Naturehike Japan 公式オンラインストア
こちらでもアマゾンと同等以下の価格ですので、サポートや配送の安心感を考えるとこちらからの購入が良いと思います。
サポートなんかどうでもいいから少しでも安い方がいい場合はAliExpressですね。
日本の公式サイトでも扱っていませんし、アマゾン等でも少ししか見かけませんが、Naturehikeにはコットンテントもあります。(MSRにそっくりなことで知られるNaturehikeですが、コットンの方はNORDISKにそっくりな商品群です)
もちろん、本家のNORDISKと比べると半額以下になっていますよ。このへんはAliExpressじゃないと見つからないかもしれません。
チタン製品全般
有名メーカーのチタン製品も中国メーカーのOEMだったりするのことが多いのですが、中国にはチタンの加工技術が優れた工場が多いんです。
とりあえず、チタン製品ならAliExpressは要チェックです。
変わりどころとしては、一時話題になったものの、(ちゃんと法的に権利を守ることを怠ったのか?)その価格設定が高すぎたことも相まって、あっという間にコピー品が氾濫してしまったピコグリル風焚き火台です。
本家ピコグリルはステンレスなのに対して、こちらはチタン製のものです。それでいてステンレス製である本家の6割程度の価格になっちゃっています。
チタンということもあって、重量も本家の半分程度(約240g)です。
僕はこのようなコピー品は買わない派なんですけど、ここまであからさまに本家を超えてしまうと、ちょっと考えちゃいますね。
これ販売するのですかね。コピー品に先を越されましたが、チタン版もあると良いですね。
※ ちなみに、現行版の意匠登録は見つかりませんでした。
ファニチャー類
椅子やテーブルなどのファニチャー類に関しては、もうアマゾンとの価格差がない(むしろアマゾンのほうが安い)ものばかりです。よく探せばアマゾンよりちょっと安いものが見つかるくらいです。
アマゾンでよく売られている、聞いたことのない(あるいはアマゾン以外で見かけない)ブランドでやたら安く販売されているものは、大体AliExpressにあるような無名ブランド物と同じような価格・品質です。
あまり安いものはない(というかアマゾンでも安い)のですが、一つ気になっているものがあるので紹介します。
↓がそれです。調べたところ日本では3,000円程度で売っていたりするよう(アマゾンでは見つからなかったです)ですが、AliExpressだと1,200円くらいです。
ヘリノックス系のチェアに取り付けるフットレストみたいなものですね。千円ちょっとということで僕も買うかも。。買いました。
小物類
金物やプラスチックの小物(単価の低いもの)などは、AliExpressのほうが安いことが多いです。Amazonは手数料がちょっと高いので、安いものを売ってもショップは儲からないんですね。(だから安いものは複数セットにするなどしてむりやり単価を上げたりしています)
まあ、そもそも単価が安いので、せいぜい数百円の違いなのですが。
例えば、僕も普段良く使うアルミのY字ペグですが、18cmのものだとアマゾンでは安くて1,000円くらいですが、AliExpressだと10本で送料を入れても500円くらいで入手できます。
このくらいの長さのアルミY字ペグですが、軽くて丈夫なので使い勝手がいいですよ。サブのペグとして持っておくのもいいと思います。
※ 鍛造ペグは重いためか、送料を入れるとエリステとかと同じくらいの価格になっちゃいます。
さらに小物だと、アルミ自在なんかも安いです。
これなどは10個で200円程度、しかも送料無料です。利益出るんですかね?
買わないほうがいいもの
AliExpressは中国のサイトなので、日本の法律に準拠しないものもたくさん売っています。
そして、それらを注文したら普通に購入できちゃいます。
気づかずに買ってしまいがちなものの例をいくつか上げておきます。
例えば、スマホなどは日本を含めたグローバル市場で販売することを想定したモデルもあったりして、そういうものはちゃんと日本の認証を得ていたりすることもあります。
技適マークのない無線機器類
代表的なものにスマホがあります。
とくにリファービッシュ品(再生品)などは新品同様で安くて大抵は問題なく使えちゃうので、メルカリ等で転売している人もいますね。
多くの場合、これらの海外製スマホは日本国内で無線を使用するのに必要な「技適マーク」がありません。
この技適マークのない無線機器を日本国内で使うと電波法違反です。(たとえば外国人旅行者が使うことなどを想定した例外規定はあります)
Bluetoothイヤホンなんかも同様ですよ。
PSLPGマークのないガスバーナー等
日本国内でバーナーやストーブ等のガス機器を販売する場合、ガス検を受けてPSE LPGマークがついているものでなければなりません。
これはあくまでも僕が調べた範囲での個人的な解釈ですが、「PSEのないガス機器を”使用する”こと自体は違法ではない」と思います。
なので、AliExpressで購入した中華バーナー等を使うことは違法ではないとおもいます。
違法にならないとはいえ、日本の基準での安全性が確認されていないものということです。どこぞの基準で完全確認がされているのかどうかも不明なものが多いです。
そんなわけで、AliExpressには、日本では販売していないアウトドア向けのガスバーナー等がたくさん売られていて、実際購入している人も多いのですが、僕はやめといたほうがいいと思います。
PSEマークのない電気機器等
ざっくり電気機器と言っても、PSEマークが必要なものとそうでないものがあるので難しいですね。
どちらかというと、電源関連のものはPSEマークを必要とされます。直接コンセントに挿して使うような機器の一部やACアダプターなどです。最近モバイルバッテリーも対象となりました。
こちらも使用することは違法ではないと思いますが、特にモバイルバッテリーなどは発火・爆発の事故が起きたりしている危険なものです。安全性の不明なようなものは購入しないほうがいいと思います。
僕の本業はアウトドア用品とは違う分野ですが、すくなくともその業界では、パクられたくなければ特許なり意匠権なりを取得するなど、あらかじめ権利を守る対策をしておくことが常識だったりするんですけどね。あるいは、法的な対策では間に合わないくらいコピー品の勢いがすごいのかな?