金属製湯たんぽのいいところって、水を入れた湯たんぽを直接火にかけて温めることが出来るところなんですよね。
ただ、以前の記事にも書いたように、水をいれすぎると沸かすときに吹きこぼれてしまうので注意が必要です。
そういうわけで、吹きこぼれないように水の量を調整するちょっとした手間を解決するため、大きな手間をかけて湯たんぽが吹きこぼれないようにしてみましたので、その方法を紹介します。
使用しているのはマルカの湯たんぽAです。
吹きこぼれないようにする方法
実際には吹きこぼれないようにするというよりも、吹きこぼれた水(湯)を受け止めるようにするというものです。
簡単に言うと、給水口のところに、あふれる水を受け止める容器をつけるようにするというだけです。
言葉で書いてもわかりにくいとは思います、ここから実際に試した方法を写真付きで説明していきますので、それを見ていただければ理解しやすいかと思います。
初号機
「初号機」ということからも想像できるかと思いますが、これは一番最初にトライしてみた失敗作です。
この記事をみて、似たようなことをトライする人が間違った道をたどらないよう、あえて書いておきます。
もちろん興味の無い方はここはすっ飛ばしてOKです。でも他人の失敗は蜜の味がしませんか?
作成
材料はこれだけです。
シリコンのじょうごとリング型の磁石です。
僕の場合はキャンプに持っていきたいこともあり、コンパクトにたためるシリコンのじょうごを選びました。
たためるほうが、湯たんぽの本体と一緒に袋に放り込んでおけますからね。
まず最初に、じょうごの先が長すぎるので、はさみで切り落とします。
そして、じょうごの内側に磁石をはめ込みます。
取り付けたときに弾力のあるシリコンがパッキン代わりになるのではないかという狙いもあります。
たまたまですが磁石はピッタリはまりました。
これで完成。
ちゃんと磁石でくっつくし、ここまでは完璧かと思われました。。。
余裕で吹きこぼれた
実際にこれをつけて、湯たんぽを火にかけたところ、じょうごの中で水面がどんどん上に上がってきます。
吹きこぼれるというよりか、湯たんぽの中で膨張した空気と水蒸気によって、水が押し出されてきている感じです。
そして、最終的には押し出されてきたお湯が、じょうごのうえからドバドバあふれてしまいました。。
失敗です。。
弐号機
最初に断っておきますが、これも失敗作です。
ここはさすがに簡単に済ませます。
初号機の反省点は、じょうごが小さく、あふれ出るお湯を受け止めきれなかったことです。
というわけで、じょうごをひとまわり大きいものにしました。
こちらは磁石も不要です。
たまたまマルカ湯たんぽAの口にフィットしたので、先の長すぎる部分を切り落とすだけです。
というわけで、試してみました。
写真のぶれ具合からも、予想以上に水面が上がってきたことに対する焦りがわかるかもしれません。
ショックのあまり写真を撮り忘れていましたが、初号機と同じく、この後お湯があふれてしまいました。
意外と大量のお湯が押し出されてくるのに驚きです。
参号機
同じ失敗を繰り返してしまい、さすがにここで学習し、いったいどれくらいのお湯があふれ出るかを測ってみました。
その結果、あふれるお湯の量は約300mlということがわかりました。
ちなみに弐号機のじょうごの容量は150mlくらいでした。全然足りてなかったです。
材料
参号機はちょっと手が込んでいます。
材料はこちらです。
まず、メインはペタンコボウル(Lサイズ)です。ワンちゃんに水を飲ませたりするのに使うもののようです。アマゾンで購入しました。
そして、磁石(写真ではペタンコボウルの中に置いてある)は初号機の時に使ったものです。
こんなもの百均とかにあるかと思いきや、以外と使えそうなものが見つからなくて、結局ヨドバシ.comで見つけたものを購入しました。
もう一つ重要なのがバスボンドQです。シリコンシーリング材です。
お風呂の目地や水槽などの補修(防水)に使うものです。硬化すると柔らかめのゴムみたいな感じになります。
ここではこれをパッキン代わりにします。
近所のスーパーにあったのが50mlサイズで、これだと多すぎなのでずか、アマゾンなどでは20mlのものも購入できるようです。
20mlあれば絶対に足ります。
最後は、磁石をペタンコボウルにくっつけるための接着剤(写真一番左)です。
これは家にあったものを使いました。
防水・耐熱性のある接着剤も売っているようなので、本来はそういうもののほうがいいかもしれません。
総額で1,500円くらいかかっちゃいました。
↓磁石はこちら
作成
まず、完成形を見ていただいた方がイメージしやすいと思います。
作りたいのは、下の写真のようなものです。
まず、シリコンボウルに穴をあけて磁石を接着剤でつけます。
穴はカッターで簡単に開けることが出来ます。
僕が開けた穴は見てのとおりがたがたですが。
ここでまずは接着剤が完全に固まるまでガマンです。
接着剤が固まったら、シリコンシーリングで湯たんぽの口に合うように型作りをしていきます。
まずはシーリング材を磁石の上に出して、形を整えていきます。
ここでは、湯たんぽのパッキン(予備に付属していたものを含めて2個重ねて)を使いました。
下の写真の黒い輪っかがそれです。後で外しやすいように、サラダオイルを塗ってから使いました。
このままシリコンシーリング材が固まるまで2日待ちます。
ここで実際に使ってみたのですが、お湯がもれてしまいました。
そこで、上の写真の黒いパッキンで作ったドーナツ部分の外側を1mmくらいシーリング材を追加で塗り、さらに2日待ちました。
最後にはさみなどでちょっと形を整えたら完成です。
使ってみる
湯たんぽに水をたっぷり入れて、参号機を取り付けます。
取り付け部の直径のほうが湯たんぽの給水口よりちょっと大きいので、ギュッと押し込む感じになります。
磁石いらなかったかも。。。
この状態で火にかけて湯を沸かします。
沸騰しても写真の通り、問題ありませんでした。
うまくいきました。
ここで、ちょっとしたコツが必要です。
沸騰してからしばらく待って、湯たんぽの中の空気をなるべく追い出すようにします。
火を止めても湯たんぽの中に膨張した空気が残っていると、せりあがってきているお湯が湯たんぽに戻ってくれません。
沸騰してしばらく待つと、水蒸気に押し出されて中の空気が少なくなります。
そうして中の空気の大部分がなくなったところで火を止め、水蒸気が水に戻れば参号機の中にあるお湯は湯たんぽの中に戻ってくれます。
ずっと待っていても全部戻るかもしれませんが、ここは水で濡らしたふきんなどを湯たんぽの上に置けばすぐ済みます。
湯たんぽの上部にある水蒸気が冷やされて水に戻るので、せりあがっていたお湯もスッと戻ります。
というわけで参号機にしてようやく完成です。
が、、、
ここまでやるなら、始めからこれにすればよかったかもなんて思っていたりしています。
これなら、必要だとしても壱号機くらいのもので済みそうな気がします。。