コールマンのノーススターランタンで使う側面リフレクターを自作しました。
光を遮る範囲を調整可能で、低コストで難しい加工なども必要としない方法でうまく自作することが出来ました。
簡単に言ってしまうと、材料は安物の折りたたみウインドスクリーン(風防)と針金だけ。
工作は針金を曲げるだけです。
本記事では、その作り方などについて紹介します。
リフレクター(というかスクリーン?)が欲しい理由
周囲180度のどの方向も明るく照らすことが出来るのが、LEDライトなどに対するランタンの利点なんですよね。
僕は、広範囲を明るく照らすためのメインライトとして、コールマンのノーススター(ホワイトガソリンのほう)を使っています。
最強クラスの明るさと(ガソリン燃料にしては)使い勝手が良いこともあり、以前はかなり人気のランタンでしたね。
※ 最近は安くて小さいLED照明がいろいろあるので、液体燃料のランタン自体を使う人が少なくなっているように思います。
このランタン、その明るさゆえに問題なのが「光害」になる場合があるということです。
我が家の場合、キャンプは週末に行くことがほとんどです。
そうなると、近年は年間を通してキャンプ場は込み合っており、ほとんどの場合は隣や近くに他のキャンパーさんがいることになります。
自分のサイトを明るくしてくれる強力なランタンも、他のキャンパーさんから見ればただのまぶしい光、つまり「光害」になってしまうのですね。
そんな、「ランタンによるご近所迷惑」を防止するために、多くのキャンパーはランタンの一部を覆い隠して光が他のキャンパーに向かないようにする「リフレクター」を使用しています。
実際、例えば星空を観察したいときなんかにすぐ隣でガンガン照明を照らされるとちょっとハズレ感がありますよね。
とある流星群を見に行ったキャンプでみんなが照明を控えている中、空気を読まずにやたら明るいランタンとクリスマスツリーみたいな派手な照明を点けっぱなしにしているサイトを見た時はちょっと驚きました。。
本来の「リフレクター(反射板)」の目的は、必要な方向への光だけを明るくすることなのであろうとは思います。
ただ、少なくとも日本のキャンプ事情では、それよりも上記のような「近所迷惑」を防ぐための、いわば「スクリーン(遮蔽版)」といったような用途で使われることが多いのではないでしょうか?
そんなわけで、以前までは必要な時はアルミホイルを使ってリフレクターにしていました。
実際のところ、アルミホイルを使えば一部の光を覆うという目的は達せられます。
ただ面倒なのが、光を隠す向きや範囲の調整が結構面倒なのと、アルミホイルがすぐぐちゃぐちゃになってしまうので、実際毎回交換しなければならないということです。
というわけで、もうちょっと使い勝手のいいリフレクター(スクリーン)が欲しいということで、今回自作をしてみました。
どんなリフレクターが良いのか?
リフレクターを用意するにあたって、まずはどのようなものが良いのかを考えてみます。
ここではあくまでも、僕自身にとって良いリフレクターはどのようなものかということですのでご了承ください。
取り付け・取り外しが簡単
アルミホイルのリフレクターの問題は、取り付けがちょっと煩わしいことだったんですね。
特に、火をつけて熱くなった状態だと手遅れで、明かりをつける前に取り付けておかなければならないのがちょっと不便だと思っていました。
取り外しはびりびりと引っぺがすだけだったので簡単なのですが。。
そこで、新たに作るリフレクターは、取り付け・取り外しが簡単なものであることを条件としました。
遮光する範囲が調整可能
光を覆い隠す範囲は、周囲のキャンパーさんたちがどこにいるかで調整できるようにしたいです。
例えば、お向かいのサイトだけに光がいかないようにしたい場合もあるし、お向かいとお隣のサイトの両方で眩しくないようにしたい場合もあります。
そのため、遮光する範囲をある程度は調整できるようにしたいと考えました。
低予算/簡単な工作で作れる
これまでもアルミホイルでなんとかやりくりできていたことでもあるので、あまり大きな手間やお金をかけるほどのものではないと考えていました。
特に、金属を加工したりするような(自分にとって)ハードルが高い工作はなるべく避けたいと考えました。
もちろん、大きな予算をかけずに済ませることが大前提です。
作成したランタンリフレクター(スクリーン)
今回作ったランタンリフレクターがこちらです。
材料費は750円くらいでした。
※ 実際には材料に使った「針金」は大量に余りました。使った分の価格にするとトータル500円以下になると思います。
「作った」なんて言いましたが、実際に自分で工作する必要があるのはこれだけです。
※ 写真には5つありますが、実際には3つ作ればOKです。
針金を曲げて写真のような形のものを作るだけです。
材料
写真をみていピンと切る人がいるかもしれませんが、遮光のための板は、アルミ製のウインドスクリーン(風よけ・風防)です。
これは、以下のAliexpressのショップで購入しました。
収納袋もついて450円ほどでした。安いですね。傷がついていたりとか、クオリティはそれなりでしたが。
アマゾンなどでも同じようなものが販売されていますが、価格はちょっと上がっちゃいますね。
Aliexpressだと届くまで2~3週間かかっちゃうので、すぐほしい場合はアマゾン・楽天などのほうがいいかもしれません。
ウインドスクリーンは、無着色で高さが14cmのものを使います。
よく使われているのは高さが24cmのものですが、これは大きすぎます。
着色されているものは、おそらく熱(赤外線)の反射率が低いので、無着色のものより高温になったり、熱で塗料・染料が焼けちゃったりするリスクがありそうなので、避けた方が無難かと思います。
無着色のものでもかなり高温になるはずなので、取り扱いはかなり慎重に行う必要があると思います。
もう一つ必要な材料は、針金です。
使ったのは直径1.6mmのものです。
これはホームセンター(コーナン)で買いました。
300円くらいでしたが、15mもあったので大量に余りました。(必要なのは1m以下です)
もしかしたら100円ショップなどにもあるかもしれません。
太さは1.6mmがちょうどよさそうです。
これより細いと柔らかすぎ、太いと硬くて切ったり曲げたりの加工が大変だと思います。
工具
針金を切ったり曲げたりする必要があり、最低限あるとよいのがラジオペンチです。
切断刃つきのラジオペンチであれば、それ一本あれば他に必要なものはありません。
僕はもとから持っていたものがあったのですが、購入するとしても針金を切ったり曲げたりするだけなので、100円ショップのものでなんとかなると思います。
1.6mmの針金を100円ショップのラジオペンチで切るのは結構きついです。
大きめのニッパーやワイヤーカッターがあればより良いことは確かです。
※ 針金を切るために、大きめのニッパーやペンチがあるとよりよいかもしれません。
作り方
固定クリップの作成
作り方ですが、これは簡単です。
針金で、下の写真の物を3つ作るだけです。
重要なのは、長さを約9cmにすることで、他の部分の寸法は適当で大丈夫です。
最初に1つ作れば、残りはすぐできます。
たぶんトータルで20分もかかりません。
とにかく、ラジオペンチを使って針金が上の写真の形になるようにぐりぐり曲げていくだけです。
ウインドスクリーン
今回使ったウインドスクリーン(風防)は、アルミ板9枚がセットになったものでした。
9枚だとちょっと多すぎるので、これを4枚組と5枚組に分割します。
これはすぐできます。
蝶番のところの支柱をひっこ抜くだけです。
やってみればわかると思いますが、簡単に抜けちゃいます。
むしろ、すぐに抜けちゃうので普段使っているときに分解しちゃいそうで困るくらいです。
あまった針金を使って、下の写真のように抜けない蝶番を作っちゃうといいかもしれません。
使い方
使うときは、下の写真のように使います。
針金を曲げて作ったクリップに、ウインドスクリーンを挟みます。
そして、それをランタンのホヤのガード部分に引っ掛けるだけです。
クリップを2つか3つ使えばちゃんと固定できます。
ウインドスクリーンを畳んで使うこともできるので、光を遮る範囲の調整も簡単です。
ちょっとわかりにくいですが、左からアルミ板を2枚、3枚、4枚、5枚で遮光する場合の写真です。
※ 2, 3枚の場合は、4枚組のウインドスクリーンを畳んで使っています。
アルミ板2枚で一方向(だいたい90°くらいの範囲)だけを遮光、逆に5枚だと一方向だけを照射する感じになります。
4枚使うとざっくり180°くらいになります。
もちろん、使わない時はたたんでコンパクトになるので、ランタンケースに入れておくこともできます。
まとめ
というわけで、「取り付け簡単・遮光範囲調整可能・作るの簡単」なランタン用のリフレクターを低コストで自作することが出来ました。
ウインドスクリーンのサイズ(14cm)がホヤのサイズにピッタリなことと、コールマン ノーススターにはホヤの外側にホヤをガードするワイヤーがあることがポイントですね。
逆に言うと、これはコールマンのノーススターじゃなきゃ使えない方法でもあります。
他のランタンの場合は一工夫必要になってしまいそうです。
残念ながら、ここで紹介する作り方は、おそらくColeman NorthStar専用になります。
他のランタンの場合は、それぞれのランタンに合わせて工夫する必要があると思います。